子どもたちの健やかな成長を願って

校長 大貫 博   

 

 桜の花が咲き乱れる中、4月7日に入学式が行われました。新しい制服を身にまとった新入生を校庭の色とりどりの花々も祝ってくれているかのようでした。令和7年度、小鮎中学校は、1年生92名、2年生95名、3年生110名の計297名でスタートしました。新年度を迎え、教職員一同新たな気持ちで生徒の力を信じ、一人一人の成長を支えられるよう全力で教育活動に取り組んでまいります。

今年度、学校教育目標を刷新し、「自ら考え、判断し、適切に表現できる力を伸ばす」としました。本校ではこれまでも、生徒活動目標「考えて・判断して、そして正しく表現する」を掲げ、物事に主体的に取り組むことを大切にし、とりわけ、学力の向上に向けては様々な活動を行ってきました。活動による実は結びつつあり、この3月に卒業した生徒を見ても、入学してから卒業までの3年間で、ほとんどの生徒が相応以上の学力を身に着けることができました。今年度も、学力向上に向けた取り組みを「安全・安心に学べる場づくり」とともに、本校の教育活動の中心に据え「①学ぶことに興味や関心をもちながら、粘り強く取り組むこと ②生徒同士の協働学習や先人の功績から自分の考えを広げ深めること ③複数の知識を関連づけ、入手した情報をもとに自分の考えを組み立て、正しい形で表現すること」現代社会で求められている、こうした学力を伸ばすことができるよう工夫された授業を行っていきます。

さて、およそ5年間にわたって取り組んできた感染症対策については、一定の落ち着きを取り戻すことができました。本校における脱コロナも進み、昨年には対面による給食を再開し、廊下や床の掃除は雑巾を使った以前の方法に戻しました。今後も、感染症の流行にはアンテナを高く張り、状況に応じて迅速に対応できる態勢を整えていきます。

生成AIやスマートデバイス、仮想現実(VR)などの新しいテクノロジーの急加速度的な進化も相まって、5年先・10年先を予測することが本当に難しい時代になってきました。そうした中、どのような変化にも対応して、たくましく、力強く生きていくことが次の時代では求められており、生きていくための基盤となる「学力」の重要性は一層声高に叫ばれています。

教室には生徒に期待する将来の姿として「変化の激しい時代の中でも、一人一人が社会の担い手となれる心身ともに健康で、柔軟な発想と行動力を備えた人」と掲示しています。小鮎中学校を卒業した生徒たちが、将来、期待される役割を果たし、それぞれの立場で社会を支えられる人材となれるよう、生徒と教職員とで力を合わせてがんばっていきます。

思春期真っ只中の中学生は、自分の生き方や振る舞いについてどのように考え、どのように表現したらよいか、時に迷い、時に悩むでしょう。大人たちのアドバイスやサポートによって、生徒が望んでいる道を着実に踏み出せるよう、保護者の皆様には、本校の教育活動にご理解とご協力いただけますようお願いいたします。