子どもたちの健やかな成長を願って

                                                                                                                      校長 大貫 博

 

 例年に比べ開花が遅れていた桜の花も入学式には満開となり、新しい制服を身にまとった新入生を祝ってくれているかのようでした。令和6年度は、1年生96名、2年生112名、3年生118名の計326名でスタートします。新年度を迎え、教職員一同新たな気持ちで生徒の力を信じ、一人ひとりの成長を支えられるよう全力で教育活動に取り組んでまいります。

小鮎中学校の学校教育目標は、「学び続ける力と しなやかでたくましい 心と体の育成」です。これは、平成21年度から継続している目標ですが、本校ではこれまでにも学力の向上に向けた様々な取り組みを行ってきました。この3月に卒業した生徒を見ても、中学校に入学してから卒業までの3年間で、ほとんどの生徒が相応以上の学力を身に着けています。今年度も、学力向上に向けた取り組みを本校の教育活動の中心に据え「①学ぶことに興味や関心をもちながら、粘り強く取り組むこと ②生徒同士の協働学習や先人の功績から自分の考えを広げ深めること ③複数の知識を関連づけ、入手した情報をもとに自分の考えを組み立て、正しい形で表現すること」現代社会で求められている、こうした学力を伸ばすことができるように工夫された授業を推進していきます。

さて、約4年間にわたって取り組んできた感染症対策については、まだまだ予断を許さない状況にはありますが、感染症法上の位置付けが変更になるなど一区切りがつきました。本校の教育活動においても脱コロナが進み、4月からは対面による給食を再開しました。また廊下や床の掃除は雑巾を使った以前の方法に戻しました。今後も、感染症の流行には敏感にならざるを得ず、いつまたコロナ時の方式に逆戻りするか分からない状況ではありますが、社会情勢や地域の実情に合わせて柔軟に教育活動を行っていきます。

生成AIやスマートデバイス、仮想現実(VR)などの新しいテクノロジーの急加速度的な進化も相まって、5年先・10年先を予測することが本当に難しい時代になってきました。そうした中、どのような変化にも対応して、たくましく、力強く生きていくことが次の時代では求められており、生きていくための基盤となる「学力」の重要性は一層声高に叫ばれています。

教室には生徒に期待する将来の姿として「変化の激しい時代の中でも、一人一人が社会の担い手となれる心身ともに健康で、柔軟な発想と行動力を備えた人」と掲示しています。小鮎中学校を卒業した生徒たちが、将来、個々が期待される役割を果たし、それぞれの場で社会を支える人材となれるよう、これからも全員で力を合わせてがんばっていきます。

思春期真っ只中の中学生はどのように考え、どのように表現したらよいか、時に迷い、時に悩むかもしれません。ぜひ、ご家庭と学校が互いに手を取り合い、望ましいアドバイスをし、生徒が本当に望んでいる道を、着実に歩み出せるよう、保護者の皆様にはご理解とご協力をお願いいたします。